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Ginfest. TOKYOを終えて


『港南口』というくらいだから、てっきり英語表記は『south exit』だと思って海外のお客さんに案内してしまった

まさか『港南口』が『(東口)』で『east exit』だとは夢にも思わない

6月8日午前8時50分。新幹線で品川駅に到着し、まだ寝ボケたままだった脳味噌に苛立ちというガソリンが注がれた

そんな紛らわしい表記をしたJRと、確認をしなかった自分に対してだ

Google mapを開き目的地を設定する

品川駅は度々利用するが、だいたい新幹線との乗換のためなので駅から足を踏み出すのはえらく久しぶりだ

アスファルトの照り返しが強い

集合時間は9時半

少し早歩きではじめての道をゆく

15分ほど歩くと、澄み渡る青空と潮の香り、とそれを帳消しにする生臭い東京湾の香りが鼻をくすぐる天王洲アイルに着いた

ベイサイドのデッキ沿いに歩くと濁りきった水に整列している船の中に一際大きな、そして精悍で今っぽい感じのデザインの船が見えた

『T-LOTUS』今回のメイン会場になる船舶だ

金はあるところにはあるもんだと嫌味な感傷に浸りながら近づくと、船の入り口にタケさんと小針さんがいた 

午前9時20分

すでに箱台車で荷物や什器の搬入が始まっている

GOOD MEALS SHOP、TOKYO FAMILY RESTAURANTの面々

見たことのある顔もちらほら

『セキネ君ここ来るのはじめてだよね?さくっと見てきなよ』

と、タケさんが声をかけてくれる

挨拶もそぞろに会場を見て回ることにする

『T-LOTUS』の内部は船というのを忘れてしまうような造りで、美術館のロビーや税金がたっぷり使われた公共ホールのような様だ 

1階は天井が高く開放感がある

地下に降りると少し薄暗い雰囲気

各階50人くらいの立食パーティーがゆうに開ける広さだろう

1階から外の階段をあがると一帯を見渡せる開放感のある船上デッキ

強風に煽られそうになるが最高に気持ちのいいロケーションに自然と高揚する自分に気づく

ヨナさんの指示にしたがって早速搬入を手伝う

いつもの作業用グローブを持ってこなかったことを後悔し、暑いからってサンダルを穿いていこうと思った自分を踏みとどまさせた自分を賞賛する

搬入車から荷物を台車に積み替えているとハーフパンツにTシャツ、サングラス姿のふたり組がやってきた

『あれ、セキネくん早いねー、いつからこっち来てるの?』

と声をかけてきたのは今回の実行委員を一緒にやっている恵太さんとソランさんだ

続々というほどではないが集まった10人ほどで出店者用のブースになる組み立て式のテーブルを次から次へと運びいれる 

広いと思っていた会場が一気に手狭になる

途中でテーブル脚が足りないことに気付くがなんとかレイアウトを変更して対処する

ちょうどテーブルが組上がった頃に次は出店者からの前日搬入分の宅配便が届き出した

ブース割を確認しながら荷物を振り分けていく

一個一個確認しながら振り分けるので効率が悪い

届け先の住所にブースナンバーまでいれてもらえばよかった

船内はまたたく間にダンボールの山の占拠されていった

宅配便の多重攻勢が一段落ついた頃、タケさんがそろそろお昼にしようかと皆に声をかけていた

ちょうど到着したばかりのフードトラックで食料を調達し、隣接するT.Y.HARVERに行ってビールを買ってきた

船上デッキに置く予定のテーブルとイスを組み立て、強風と熾烈なポジショニング争いを繰り広げながらランチをした午後1時

午後の作業も順調だ

デッキにはイベントロゴの入ったフラッグが立ち、会場も朧気ながら本番のイメージがつくくらいには形になってきた

50近い出店者のブース出来上がっていく

明日はここがどれだけの人で埋め尽くされるのか、はたまた閑散としているのか、想像もつかない

『T-LOTUS』のすぐ近くにある第二会場の『B&C HALL』にはジントニックが150銘柄楽しめるスペシャルバーカウンターの設営が始まっていた

『B&C HALL』は広い

2階建て、1000人はゆうに収容可能であろう

周りは同時開催のアンティークマーケットの設営も同時進行で進んでいく

バーカウンターはその中央を陣取る

スコティッシュフォールドの群れにぶち猫が紛れ込んだような周囲とのギャップがおもしろい

僕らは僕ららしく楽しもう

気づけば街頭に灯りが灯っていた

船の外部灯に灯りが灯らなくて焦った

準備は万端、だと思い込む

不安に煽られる心に、なんとかなるさ、と言い聞かせる

午後8時

そろそろ会場を出ないといけない時間が近づく

それぞれ今日中にやっておきたいこと、明日の朝できることを確認しながら手を早める

軽いミーティングのあと不安を振り払うように解散、散開

ボクはホテルまで歩いていくことにする

地元の小さなお祭りがやっていた

はしゃぐ子どもたち

法被姿で頬を赤く染める大人たち

商店街にお祭り特有の浮遊感がある

そう、お祭りは楽しくなくては

明日は祭りだ

楽しもう

楽しませよう

午前0時ホテル着

午前1時就寝

明日は7時起床

なんて健康的なスケジュールだ

(つづく、かも)


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