• TOMOIKI SEKINE

インスタ映えの先へ…


・うちのインスタグラム活用術

・『インスタ映え』なんて当たり前

・『コンテンツ』と『デコレーション』と『プレゼンテーション』

・『インスタ映え』の先へ

『インスタ映え』

という言葉はもはやポジティブな意味合いというより揶揄的な意味を持ち始めましたが、それでもまだキーワードして漫然と機能していきそうです

もちろんうちの店もインスタグラムはやっていますし、他の方が上げてくださった投稿をみてやってくるお客さんもたくさんいらっしゃいますのでインスタ映え万歳です

うちのお店とインスタグラムの係わりは

1、PRとしての店からの発信

2、お客さんが口コミとして相互利用

3、お客さんが『インスタ映え』を求めてくる

4、同業の方が『インスタ映え』の例として視察に来る

5、セキネのプライベートな発信

です

この中でうちの店にとって特には重要なのは2です

次に1、5であり、3、4はどうでもいいです

1、2、5は連動性があります

まず何らかのきっかけで来店してくれたお客さんがアップしてくれます(2)

そしてその投稿をみたフォロワーがより情報を求めてうちのアカウントを見に来たりフォローしてくれます

その際により期待感や来店動機を上げるために(1)を定期的にアップしています

ポイントは情報を与えることではなく『期待感を高める』ことなので、すべてをオープンに発信するのでなく少し『焦らす』ような投稿をすることです

そして来店してくれたことのある方に向けて重要なのが(5)です

やはりどれだけインターネットが発達してコミュニケーションツールが変わったといってもやはり顔を合わせた仲というのはぐっと親密度が上がるものです

そこでお店の裏側、来たことあるからわかること、プライベートな内容(5)を上げることで興味を継続させ、それがリコメンドにつながります

うちの店に来るお客さんの殆どは海外からの方なのでそういった関係性の継続が即来店に繋がるのか、と言われれば、ノー、です

ただ近い関係性を相手に意識させることでその方の友人やフォロワーが訪日した際により直接的なリコメンドにつながります

実際訪日したフォロワーのコメントにうちのアカウントを貼り付けてリコメンドのコメントをしてくれる方が非常に多いです

もちろん情報発信源としてはフォロワーが多いにこしたことはありませんが、店とお客さん、お客さんとお客さんを繋げる記憶装置やコミュニケーションツールとしてアクティブであることにポイントを置いて運用しております

さらに今後海外での展開を狙う中で一度でも来店してくれた方との関係性の継続はより重要になると思われます

さて、どうでもいいと言い放った3、4層ですがそこに対する姿勢はインスタ映えの本質に迫ることかと思います

私はうちのお店で『感動体験』をしてもらいたいと思っています

インスタ映えを求めてきた方にインスタ映えをするコンテンツを出すことはすでに予定調和でありそこに感動は生まれませんが、インスタ映えを求めてくる方にインスタ映えを超えたものを提供することは感動を与える1つのファクターになりえます

たとえば『ボタニカルガーデン』というカクテルは非常に多くインスタグラムに上げられるものの1つです

花やハーブを使いテラリウムのような演出を用いて提供しています 

『飲み物に見えない』『生花みたい』

などの感想をいただきますが、その見た目だけでなく使っているお酒もオレンジの花、向日葵、バラ、ハーブ、スパイスなどをインフューズドしたものを使っており、飲むと花やハーブの味を感じます

さらに丸いボールのようなグラスは香りを閉じ込めてくれるので、口を近づけたときハーブの香りをより強く伝える効果があります

インスタ映えを求めてボタニカルガーデンを注文した方が一通り写真を取り終え ( 氷が溶けるからさっさと飲んでほしいですが ) 最初の一口を口に入れた瞬間、『あ、見た目だけじゃなくて味もちゃんと花の味がする』と思わせられるかがうちの勝負どころです 

つまり見た目が映えるだけでなく『味(=コンテンツ)』と『見た目(=デコレーション)』が一貫したストーリーを持つことで、ただの飾りではなく『演出(=プレゼンテーション)』として相乗的に魅力を伝え、感動や驚きのようなより強い感情を生むのです

(4)に関してもその感動を生む仕組みを感じて自社開発に役立てて貰えればと思っておりますが、『まぁインスタ映えってやつですよねー』と穿った姿勢で見た目だけに反応してその一貫性が感動を生むという仕組みに気づかない方も散見されます

そういった方にアドバイスをするほどお人好しでもないので、ただもったいないなーとその方の姿勢と感受性を残念に思います

知り合いの同業の方からは『インスタ映えする商品を考えろっていわれてさー』のような話を度々聞きます

しかしその話を聞くとなんでわざわざそんなことをフォーカスするのか疑問に思えます

あくまで私たちのゴールは喜びや驚き、感動といったお客さんの感情を大きく動かすことであり、その過程としてインスタ映えする(=デコレーションが優れている)ことは当然であるはずです

よりよいコンテンツとデコレーションを求めることは言うまでもなく、さらにフォーカスすべきはいかにそれらにストーリーを与え、ただインスタ映えするだけでなく、その先にあるプレゼンテーションにまで昇華するか、そして感動してもらえるかではないでしょうか

そこを履き違えデコレーションのみを意識したものを作っていてもクソみたいに便器に吸い込まれるだけの一過性しか生まれません

『素材のうまみを、技と演出で美味(びみ)に変える』 

という言葉が飲食を作り上げるなかでの基本概念だと思っております

料理や飲み物を美しく魅せる、というのは本来当たり前のことであり、インスタ映えだろうが他の写真映えだろうが、美しいデコレーションを工夫するなんてことは大前提であるはずです

その上でいかにコンテンツとデコレーションの間のストーリーをより直感的により深く理解してもらい、そのプレゼンテーションによって感動を生めるかということが考えるべき本質であり、美味を作り出すということのはずです

『インスタ映え』することを目指すのは当然です

しかしそこにフォーカスしすぎてしまうと『インスタ映え』しかしないものを生むことになるので、なにがゴールなのかを今一度忘れないように意識してここにしかない感動を作りだしていくことが重要なのではないでしょうか


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